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Location:ホーム実験手法別製品・技術情報ゲルろ過クロマトグラフィー

膜タンパク質における複数の界面活性剤による可溶化のスクリーニング

膜タンパク質の可溶化

膜タンパク質は生体内で重要な役割を果たすことが知られていましたが、精製が難しく誰でも簡単に実験できるとは言えない状況でした。膜タンパク質の精製を成功させるためには、「いかに目的タンパク質を効率よく可溶化するか」がポイントになります。しかし界面活性剤の作用が強すぎれば目的タンパク質の立体構造を壊しますし、弱いと目的タンパク質を十分可溶化できません。また、界面活性剤と目的タンパク質の相性も問題になりますので、複数の界面活性剤を使用してスクリーニングをする必要があります。

複数の界面活性剤による可溶化後にSDS-PAGEでの評価を行うと、図1のように数種類の界面活性剤で可溶化が成功することがあります。

図1
電気泳動結果の写真

OG
Octylglucoside
DDM
Dodecylmalmaltoside
LDAO
N,N-dimethyldodecylamine N-oxide
DM
Decylmaltoside
C12E8
Octaethyleneglycol Mono-n-dodecyl Ether

このような場合、どの界面活性剤を選択すればいいのでしょう。「どれでも同程度にうまくいっているな」と判断し、実際にどれか一つの界面活性剤を選択して精製を進めてみると、うまくいかないなどの問題に直面する場合があります・・・「SDS-PAGEでは有効な界面活性剤と判断できるのに、ナゼ!?」

なぜうまくいかないのか、こんなときはどのような追加実験をすればいいのかをご紹介いたします。

ゲルろ過によるスクリーニングのススメ

SDS-PAGEで可溶化の成功率が高いのは、界面活性剤としてSDSがあまりに強力であり、アグリゲートしているようなタンパク質も可溶化してしまうからです。SDS-PAGEの結果から、より適切な界面活性剤をスクリーニングするためにはゲルろ過が有効です。ゲルろ過は時間がかかるというのが一般的な認識ですが、Superdex 200 5/150 GLまたはSuperdex 75 5/150 GLを使うと、サンプルの分離時間は15分以下に短縮できます。

まず界面活性剤で可溶化したサンプルをHis SpinTrapHisTrapで精製します。精製されたサンプルをゲルろ過カラムにアプライします。 図2の分離例をご覧ください。

図2
分離例

凝集体は分子量が大きいので、サンプルがアグリゲートしている場合は目的のサンプルより前に(図中の赤い矢印部分)ピークが現れます(B~F)。それに対してサンプルに適した界面活性剤ではAのように、目的サンプルの前にピークが出ません。

このようにしてゲルろ過カラムを使うことにより、SDS-PAGEから得られる情報を補いつつ、より安定なフォームで可溶化状態を保つことのできる界面活性剤種・濃度などの条件検討を簡便・迅速に行うことが可能です。

さいごに

今回ご紹介しましたように、膜タンパク質の可溶化の為の界面活性剤のスクリーニングとして、SDS-PAGEとゲルろ過による評価が大変有効であることが分かります。特に今回ご紹介した5/150サイズのカラムは、カラム体積が3 mlなので高価な界面活性剤入りのバッファーの消費量を抑え、15分間という短時間で1つの分析を終えることが可能になりました。


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