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クロマトグラフィー精製の利点

  1. はじめに
  2. クロマトグラフィー精製の利点(当ページです)
  3. 血漿供給
  4. 第VIII因子製剤
  5. アルブミン製剤
  6. IgG製剤
  7. 第VIII因子の精製プロセス
  8. アルブミンの精製プロセス
  9. IgGの精製プロセス
  10. 生物学的安全性
  11. 製造プラントのプランニングとエンジニアリング
  12. チェックリスト
  13. 参考文献
  14. 精製プロセスの概要

クロマトグラフィーは非常に温和なプロセスであり、不安定なタンパク質の活性維持も容易です。また、クロマトグラフィーでは血漿タンパク質を高い回収率で得られるため、プロセスの経済性にも大きく貢献します。

たとえば、Cohn Oncley法からCohn-Oncley/クロマトグラフィー併用法に変更したところ、IgGの回収率が50%上がったとBayer Corp(米国)が報告しています。同時にサイクルタイムも2/3に短縮されています。

Bayer Corpの現行プロセス*では、ヒト血漿中間原料(コーン分画IIおよびIIIのペースト)からIgGを精製しており、この物質は新しいプロセス(図1)の出発原料でもあります。このペーストを溶解しフィルトレーションを行った後にウイルスを不活化します(カプリル酸ナトリウム塩を用いてリポタンパク質を除去することで、エンベロープを有するウイルスを不活化)。沈殿物をフィルトレーションで除去し、IgG溶液をそのままクロマトグラフィーカラムに添加します。

改良IgG製造工程のフロー
図1. Bayer Corp.(米国)の改良IgG製造工程

* Patent owned by Bayer Corp, USA.

最初のクロマトグラフィーステップには、強陰イオン交換のSepharose Fast Flowを用います。IgGはカラムを素通りし、不純物がカラムに吸着します。このステップで、検出可能な全アルブミン、IgAのほとんど、IgMの一部およびカプリル酸のほとんどが結合します。2番目のステップには弱陰イオン交換のSepharose Fast Flowを用い、ここで残りのIgMおよび残りの不純物を結合させます。

続いてIgG溶液をダイアフィルトレーション、濃縮、製剤化し、無菌的に分注します。Sepharase Fast Flowイオン交換体を選択した理由は、性能と再現性の組合せで評価したところ最良であったためです。クロマトグラフィーは、ウイルス、不活性化剤およびエンドトキシンを除去できるため、血漿製剤の安全性向上にも貢献します。

混入物質を除去し純度を向上させると、製品による副作用が減少し、患者が製剤を受け入れやすくなります。CSL Ltd.(オーストラリア)は、アルブミン製造にクロマトグラフィーを採用した結果、コーン分画を用いていた頃と比較して副作用の報告が80%減少したと報告しています。

クロマトグラフィー工程には他にもいくつかの利点があります。たとえば、有機溶媒を使用しないことや室温で操作できることです。また、クロマトグラフィーは自動化も簡単なため、自動化によってプロセスの予測可能性および能力も向上します。スケールアップおよびスケールダウンもごく簡単です。さらに、クロマトグラフィー工程ならではの製品品質の向上により、再処理や不合格バッチの数を減らすことにもつながります。

クロマトグラフィーは柔軟性もあり、単独(図28参照)またはエタノール分画とのさまざまな組合せで(図2)使用することもできます。組換え血漿タンパク質の精製工程および多くの血漿分画製剤の精製でも使用されています。クロマトグラフィーを用いることで不安定な微量タンパク質などの新規の血漿タンパク質を単離することもできます。

クロマトグラフィーでは、コーン分画IIおよびIIIペースト、クリオプレシピテート、新鮮凍結血漿などたいへん多様な出発原料を精製することができます。

クロマトグラフィー精製フロー
図2. クロマトグラフィー精製フロー。エタノール分画に容易に組み込むことができ、製品の品質および回収率が向上

プラント写真

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