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細胞

2017-10-03 11:30:00

DeltaVisionでFRETイメージングをやってみよう!

高解像度・超解像度顕微鏡、イメージングサイトメーターの担当として皆さまの研究を日々サポートさせていただいております、GEヘルスケア・ジャパンの高田と申します。

DeltaVision Eliteは、デコンボリューションに最適化された顕微鏡で、レーザーを使わず優しい照明系で高解像度かつ明るいライブ画像が撮れます。最大7色の光源を搭載し、CFP-YFP のFRETイメージングも行えます。標準でFRETの解析ソフトウェアもついています。

システムの仕様を読み上げれば、FRET解析に最適であること間違いなしですが、実は・・・自分たちの手で実際のサンプルをつかって試した経験がありませんでした。

過去にIN Cell Analyzerでアプリケーションノート(以下のIN Cell AnalyzerによるFRET解析事例)を作成したことがありましたが、DeltaVsion Eliteで試したことはなかったのです。

IN Cell AnalyzerによるFRET解析事例

アッセイの詳細に関しましては、こちらのPDFをご覧ください。

詳しくはこちらから

そこで、京都大学 生命科学研究科 高次遺伝情報学 酒巻 和弘先生にご協力をいただき、DeltaVsion EliteによるCFP-YFPのFRETイメージングを実施しました。

ご提供いただいたサンプルはSCAT3.1 FRET probe が導入されたHeLa細胞。活性型Caspase-3用FRETプローブであるSCAT3.1は、蛍光ドナー(ECFP)と蛍光アクセプター(Venus)とをCaspase-3の基質となるプロテアーゼ認識配列を含むリンカーでつないだアポトーシスセンサーです。

通常、SCAT3.1をECFPの励起波長付近である435 nmで励起した場合、ECFPからVenusへのFRETが起こり、Venusの蛍光である530 nmの蛍光が検出されます。しかし、活性型Caspase-3によりリンカーペプチドが切断されると、ECFPとVenus が切り離されFRETが解消されることにより、ECFPの蛍光である475 nm付近の蛍光が観察されます。この原理を利用して、アポトーシス誘導に伴うCaspase-3の活性化を530 nmと475 nmの蛍光強度の比より算出することができるのです。

アポトーシス誘導におけるライブイメージングには、いくつか課題があります。

  • アポトーシス誘導後、ある程度の予測はできても、Caspase-3が活性化し、アポトーシスが起こる正確なタイミングがわからない。
  • 細胞個々の個性で、タイミングはばらばら。薬剤の濃度によってはアポトーシスが起こらないものもいる。
  • Caspase-3の活性からアポトーシスが生じるまでは数分で、あまり時間間隔をあけて撮影はできない。

そこで、24箇所の細胞にフォーカスし、アポトーシス誘導から3時間後、2分間隔で180分間のタイムラプス撮影を行いました。DeltaVision Eliteのステージは、多点の繰り返し撮影を行っても、200 nm以内の視野再現性があります。デコンボリューション顕微鏡、共焦点顕微鏡を含めた光学顕微鏡の解像度は、XY平面で 200~300 nm、Z方向で500~600 nmと言われています。

すなわち、200 nm以内に視野が戻ってくれば、光学顕微鏡で見る限りズレはないと言うことになります。また、Ultimate Focusモジュールと呼ばれるフォーカス維持機能を有し、50 nm以上のフォーカスずれは許しません。

こうして得られた、24箇所の撮影画像のうち、代表的な細胞が以下からご覧いただけます。

【動画説明】
SCAT3.1 FRET probe 導入
HeLa細胞

青:ECFP、緑:Venus
アポトーシス誘導に伴う活性型Caspase-3によりリンカーペプチドが切断されると、ECFPとVenusが切り離されFRETが解消されます。

DeltaVision Eliteを用いた、SCAT3.1 FRETプローブによるアポトーシス誘導評価

アッセイの詳細に関しましては、こちらのPDFをご覧ください。

詳しくはこちらから

皆さま自身のサンプルでどのような画像が得られるか、弊社でのお試し撮影(無料)をしてみませんか。ぜひご遠慮なくお声掛けください。

また、お試しサンプル撮影以外にも、【超解像度&高解像度】細胞の世界については以下よりお問合せください。

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