トップページに戻る

検索のヘルプ

Location:ホームサポート・保守情報お客さまの声・データ紹介

トランスフェクション試薬を使わないsiRNAだからこそできた遺伝子ノックダウン後の薬剤処理実験
Dharmacon Accell siRNAお客様の声

服部 奈緒子 様

服部 奈緒子 様
国立がん研究センター 分子診断・個別化医療開発グループ エピゲノム解析分野

ヒストン修飾の組合せが持つがん発生や幹細胞の万能性維持など、重要な生物学的役割について研究されている服部先生は、リポフェクション法によるsiRNA導入が与える細胞へのダメージに、実験系の限界を感じておられました。そんな時に目にとまったのが、トランスフェクション試薬を使わないDharmacon Accell siRNAでした。「本当にすごいノックダウン効率」とおっしゃる服部先生に、どのような実験にお使いなのか、本製品を導入して何が良くなったのか、苦労されたことはどんなことか、について伺いました。



トランスフェクション試薬で細胞がダメージを受けてしまう

乳がんで発現が高いエピジェネティクス関連因子を研究テーマの一つとしていて、これらの因子のノックダウンによるがん幹細胞の変化の解析に取り組んでいます。実験に用いた4種類の細胞の中には、siRNA導入効率が低い細胞があるうえ、トランスフェクション試薬が細胞にダメージを与える問題に突き当たりました。トランスフェクション試薬だけを添加しても幹細胞マーカーの発現に変化が見られたりもしました。


“これは使える“ トランスフェクション試薬を使わないから細胞へのダメージを抑えられる

トランスフェクション試薬を使わず細胞にsiRNAを導入できるAccell siRNAを試してみることにしました。まずは試薬自体の細胞への影響を確認するため、通常の培地とAccell siRNA delivery mediumのみで培養したところ、細胞は元気で、形態にも違いは見られませんでした。

※ Accell siRNAをdelivery mediumに混ぜて細胞を培養するだけでノックダウンできるRNAi試薬です。


次に、ノックダウン効率を検討しました。正直なところトランスフェクション試薬なしで「ノックダウンできるのだろうか?」と半信半疑だったのですが、結果を見てびっくり。本当にすごいノックダウン効率でした。リポフェクション法に比べて試薬が細胞へ与える影響が少ない、細胞が死ににくい、ノックダウン効率がよい、「これは使える」と思いました。


ノックダウン後の細胞に薬剤処理をする実験も可能に

Accell siRNAを使って、もう一つ別の実験にも取り組みました。ノックダウン後の細胞の薬剤感受性の変化の解析です。リポフェクション法で行うと、ノックダウン処理後の細胞はトランスフェクション試薬によるダメージを受けます。さらに薬剤を添加すると、細胞はボロボロになります。「この状態で評価して正しい結果がえられるのだろうか?」と考えてしまいました。薬剤処理のプロトコールや薬剤濃度は今までの実験で既に決定しているので変えたくありませんでした。


しかし、Accell siRNAなら、リポフェクション法に比べて細胞の状態が良く、同じ薬剤処理のプロトコールが使えました。薬剤耐性に関わる遺伝子や調節機構の解析においてもAccell siRNAは有用だと思います。


低血清濃度 vs ノックダウン効率

ノックダウンした細胞に薬剤処理をする実験は、培養が8日間におよびます。DharmaconがAccell siRNAを使用する場合に推奨する低血清濃度条件で8日間も培養すると細胞の生存率が下がります。かといって血清濃度をあげるとノックダウン効率が下がります。条件検討に苦労しました。最終的にはAccell siRNAを添加して培養後、2日毎に薬剤入り培地を交換するというプロトコールを基本に、短期間でノックダウンし、短期間で薬剤処理する、という方法に落ち着きました。


1か月以上かかる 実験が2週間で結果が出せる

もしAccell siRNAがなかったら、、、shRNAを使うことになったと思います。当研究室では元々ウイルスを用いた遺伝子導入の系は動いているので、出来なくはありません。が、コンストラクトの作成、ウイルスのパッケージング、細胞への感染、薬剤耐性株のセレクションなど、Accell siRNAに比べ手間、時間がかかります。加えて、薬剤耐性株のセレクション中に特定の細胞集団だけが増えてしまうリスクがあります。だいたい1か月ぐらいかけて作った細胞で、ノックダウン効率が低いと分かった時にはがっかりです。Accell siRNAなら2週間程でノックダウンできているかの確認も含めて結果を出すことができることも良い点の一つだと思います。



服部先生は上記以外にも、より長期間の薬剤処理を含む実験に取り組んでおられ、その系にはCRISPR Cas9による遺伝子ノックアウトを活用されています。服部先生が失敗も経験されたからこそ大事と考えるゲノム編集実験のポイントや、探し求めたInducibleタイプ(Tet-On発現誘導タイプ)レンチウイルスCas9ヌクレアーゼのメリットについてもお聞きしました。ご興味ある方はこちらの記事もぜひご覧ください。


 

服部先生、お忙しい中貴重なお時間とご意見をありがとうございました。

※お客様の使用経験に基づく記載です。



お問合せフォーム(2営業日以内にご連絡いたします。お急ぎの場合は、お電話でご連絡ください。)
※よくあるお問合せとご回答(FAQ)はこちらでご覧いただけます。
お問合せ内容[必須] お名前[必須]  
大学/企業名[必須]
E-mail[必須]
電話[必須] - - (内線
ご入力いただく個人情報につきましては、弊社プライバシーポリシーに基づいて厳重に管理いたします。
下記の 「個人情報の取り扱い」を確認の上、同意いただける場合は「同意する」を選択してください。[必須]
個人情報の取り扱い
同意する