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フィード液量や発現レベルの増加など、上流プロセス技術の進歩により、ダウンストリームがますますプロセスのボトルネックとなってきています。このリスクは、高いスループットと生産性の高い精製工程によって回避することができます。Capto担体は、まさにこの点を念頭に置いて開発された製品です。新たにCapto DEAEがこのシリーズに加わりました。

Captoシリーズの新たな仲間Capto DEAE - 大容量で生産性の高いダウンストリームプロセスを可能にする担体

高い結合容量、高流速および低背圧の特長をあわせ持つCaptoイオン交換クロマトグラフィー担体はダウンストリームプロセスの生産効率を高めます。Captoシリーズには、従来の選択性を持つ担体(Capto QやCapto Sなどダウンストリーム精製の主力製品)や、新しい選択性や目的アプリケーション用の革新的な担体、例えばマルチモードの機能性と高塩濃度下でも高い結合容量を持つCapto MMCや、Protein A工程後のモノクローナル抗体の最終精製を行うためのCapto adhereがあります(Downstream第41号を参照)。前者のカテゴリーに分類されるCapto DEAEは、ダウンストリームプロセスの選択肢を広げます。Capto DEAEの性能について、ある製造スケールの血漿分画製剤メーカーが試験を行いました。

高流量に加え、高い設計柔軟性

Capto DEAEは、非常に堅いアガロースのベースマトリックスを採用し、その孔径を維持したまま優れた圧力/流量特性を実現します。このベースマトリックスへの弱陰イオン性のDEAE官能基の結合には、デキストランsurface extenderによる修飾を施し、結合容量と物質移動をさらに向上させました。

他のCapto担体と同様に、Capto DEAEは、ダウンストリームプロセスの設計に高い柔軟性をもたらします。新しい弱陰イオン交換体Capto DEAEは、タンパク質のスクリーニングや精製において、選択肢を広げます。Capto DEAEの選択性はCapto Qとは異なり、高pH領域で溶出されます。

DEAE Sepharose Fast Flowの代替に

原理的に、マイナスに帯電した分子や粒子はすべてCapto DEAEで分離することが可能です。既存プロセスに組み込まれているDEAE Sepharose Fast Flowの代替として使用することで、結合容量と流量/圧力が上がります。この特性について、大規模な血漿精製プロセスを行っている会社が評価を行っています。

血漿精製での試験

この血漿分画メーカーでは、現行のプロセスにDEAE Sepharose Fast Flowを使用しています。目的分子は、素通り画分に回収されるIgGと、溶出されるアルブミンです。主な不純物はIgAです。このメーカーで、Capto DEAEにDEAE Sepharose Fast Flowと同じクロマトグラフィー条件を用いて、a)サンプル負荷量、b)流速、c)ベッド高を増加させた場合の影響を評価しました。

サンプルの負荷量による影響

両担体をXK 16/40カラムに充填し、ベッド高を17.5 cmとしました。最初の線流速は現行のプロセスで使用されるのと同じ100 cm/hとし、カラムはpH 5.2で平衡化しました。アルブミンはpH 4.5で溶出しました。最後に、カラムを1 M NaClで洗浄しました。図1に、Capto DEAEで分離を実施したときの結果を示します。

分離結果のチャート
図1. Capto DEAEで実施した血漿精製工程。IgGが素通り画分中に回収され、アルブミンが溶出。

図2は、サンプルの添加量を増加した場合に、Capto DEAEとDEAE Sepharose Fast Flowの素通り画分に及ぼす影響を示しています(後者は一番右側に表示)。添加量が65 g/L(現行のプロセスで採用されている量)と80 g/Lの場合では、両担体は同様の回収量を示しました。Capto DEAEを使用した場合では、サンプルの添加量を100、120、137 g/Lに増加することができましたが、高い負荷量では素通り画分中にアルブミンが検出されました。このことから、Capto DEAEの結合容量の限度を超えていたことが示唆されます。

サンプル添加量増加の影響を示すチャート
図2. この結果から、添加量が65および80 g/Lの場合では、DEAE Sepharose Fast FlowとCapto DEAEの両担体とも、素通り画分中のIgA回収量が同様となることが判明しました。しかし、Capto DEAEへの負荷量を増加させるにつれ、素通り画分中のIgA回収量も増加しました。これを踏まえて、この血漿分離会社は、約100 g/Lの負荷量でCapto DEAEを使用することを検討しています。

効率が50%向上

更なる効率化に向けて、サンプルの添加量として100 g/Lが選択されました。DEAE Sepharose Fast Flowの負荷量が65 g/Lであるのと比較すると効率が約50%向上する一方で、素通り画分中のアルブミンについては良好な安全域を維持しています。

ベッド高と流速の影響

次に、ベッド高(17.5、25、30 cm)と流速(100~150 cm/h)を増加させたときの影響について試験が行われました。図3は、ベッド高25 cmにおいて、100、130、150 cm/hで分離したときの結果を示しています。図1のクロマトグラム(ベッド高17.5 cm)と類似しているのがはっきりと分かります。さらに、この流速の範囲では溶出ピーク量が変化しないことから、場合によっては分析装置上の上限に達するまで流速をさらに上げることができます。

流速の影響を示すチャート
図3. 流速を次第に上げて分離を行った様子。分析装置上の上限に達するまで流速をさらに上げることができます。

IgA(主な不純物)の結合は滞留時間に依存しますが、ベッド高や流速を比例的に増加させることで、不純物を現行のプロセスと同等のレベルに保つことも可能です。最終的にベッド高は25 cmが選択され、滞留時間に変化はありません。しかしCapto DEAEは、プロセススケールのカラムで、これよりもかなり高流速(700 cm/h以上)を扱うことも可能です。

プロセスのサイクル数を半減

Capto DEAEはベッド高をかなり増やせるため、分析装置の占有面積を拡大することなくカラムサイズを増加できます。また、カラム容量が増えるということは、実行するプロセスのサイクル数を直接的に削減できるということになります。今回の事例では、サイクル数を10回から4、5回に減少できました。従って、プロセス生産性に全面的な向上が顕著に現れます。

まとめ

この血漿分画メーカーのプロセス開発担当者は、実験室規模での既存プロセスモデルにおいて、DEAE Sepharose Fast FlowをCapto DEAEに置き換えることができました。障害となることは何もなく、生産性が50%以上増加しました。この初期評価で有望な結果が得られたことから、この血漿分画メーカーではCapto DEAEを用いた分離精製プロセスのスケールアップを検討しています。

Captoシリーズの新製品を試してみたいお客さま向けに、1 mLと5 mLのCapto DEAE担体をプレパックしたHiTrap Capto DEAEカラムをご用意しております。このフォーマットは、選択性、結合容量、溶出条件のスクリーニングにかかる時間を短縮できるため、スモールスケールでの精製に最適です。


参考資料

Data File
Capto ion exchangers, Code no 11-0025-76

Brochure
Breaking through the bottleneck, Code no 28-4076-39


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