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バイオダイレクトメール vol.21 Technical Tips
  <遺伝子発現差異解析~マイクロアレイとは>

組織や細胞の種類によって遺伝子の発現のパターンは異なっています。また細胞が置かれたさまざまな環境条件、例えば刺激や時間の経過などでもパターンは違ってきます。そのため遺伝子の発現パターンを調べることで遺伝子の機能を推定することができます。例えば悪性度の異なるガン細胞の発現パターンを比較して原因遺伝子を同定することができます。また、培養細胞や個体に薬物を投与したとき、投与前後の遺伝子発現パターンを調べることで薬物の作用機構を解明することも可能です。

遺伝子の発現パターンを調べる手法としてノーザンブロッティングや定量PCRがあります。これらの手法では数十種類の遺伝子の発現を調べることはできますが、細胞内で数多く発現している遺伝子を調べるには膨大な作業を伴うため、実質上不可能です。そこで考えられたのがマイクロアレイです。マイクロアレイでは数千から数万種類の遺伝子の発現パターンを短時間で網羅的に調べることができます。

アレイ解析の流れ
図1. マイクロアレイの原理
スライドガラス上にDNAプローブ(cDNAまたはオリゴヌクレオチド)をスポットします。細胞から抽出したRNAから合成したターゲット(cDNAあるいはcRNA)をハイブリダイズさせます。スライドガラス上のDNAプローブと蛍光標識したターゲットが結合したスポットを検出します。異なる試料から得られたデータを比較することで、遺伝子の発現変化を調べることができます。

定量の図
図2. マイクロアレイの定量
DNAプローブとターゲットとのハイブリダイゼーションの有無は蛍光物質を用いて検出します。蛍光の強度はスライドにスポットされているDNAプローブと結合したターゲットの量に比例します。

マイクロアレイ選択ガイド

スライド

スライドガラス
調べたいDNAプローブがすでに手元にある場合はマイクロアレイ専用スポッターとブランクスライドを用いて自作のアレイスライドを作製することができます。また、受託スポッティングサービスを利用することも可能です。DNAプローブをお持ちでない場合はDNAプローブがスポット済みのスライド(プレアレイスライド)も販売されています。
DNAプローブ
DNAプローブにはオリゴヌクレオチド(数十mer)やPCR産物(百~千bp)が用いられます。PCR産物はオリゴヌクレオチドに比べると鎖が長いため、クロスハイブリダイゼーションが起こりやすいという欠点があり、そこで最近ではオリゴヌクレオチドタイプが主流になっています。

サンプル調製

蛍光標識ターゲット
細胞から抽出したmRNAあるいはtotal RNAを鋳型として蛍光標識cDNAあるいはcRNAを合成します。
cDNAは鋳型RNAから逆転写酵素を用いて合成します。cRNAは鋳型RNAから逆転写反応を利用して二本鎖cDNAを合成した後、in vitro transcription(IVT)反応により合成します。後者の方法は、増幅のステップがあるため、微量サンプルの発現解析を行う場合に効果的です。

ターゲット調製の図
図3. ターゲットの調製方法
RNAから1分子のcDNAが合成されるのに対し、IVT反応では複数の分子のcRNAが合成されます。

ハイブリダイゼーション

手作業で行うこともできますが、個人差が結果に影響しやすく、また安定したデータを出すためには熟練や専用ツールの使用、プロトコールの工夫が必要です。簡単にかつ安定したデータを出すためには、自動ハイブリダイゼーション装置の使用をおすすめします。

スキャン

蛍光を検出できるスキャナーが必要です。標識に用いた蛍光物質を励起・検出できるもので、マイクロアレイに対応しているものを選択します。

データ解析

解析ソフトウェア
スキャンしたアレイスライドの画像から各スポットの蛍光強度を数値化します。
数値データの図式化と統計処理
得られた数値データを統計的に処理し、図式化して変化が分かるようにすることが重要になります。マイクロアレイ解析により得られるデータの量は膨大なため、統計解析やデータマイニングが可能な各種ソフトウェアを用います。

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